『メンタリズムの罠』という本が気になる。
・自分はメンタリストになれるのか?
・どんな知識が手に入るのだろうか?
こう言った悩みを解消させていただきます。
今回は扶桑社から出版されている『メンタリズムの罠』という本についての内容、書評をさせていただきます。
お話するポイントとしては以下の通りです。
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こういった順番で進めさせていただきます。
では、早速はじめましょう。
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本の紹介『メンタリズムの罠』
メンタリズムの罠(英名:TRICKS of the MIND)は、ダレン・ブラウン(Derren Brown)によって書かれた本です。
A new podcast I beguested if you’d like a new podcast I beguested. Unlocking Creativity with @danielrbrookes https://t.co/4v61p9hgR7 pic.twitter.com/xqQMAPDPmD
— Derren Brown (@DerrenBrown) March 30, 2020
イギリスのメンタリストで「催眠」や「心理学」を取り入れたパフォーマンスを得意としており、個人的に科学的な根拠を使っているにも関わらず、超常現象にしか見えないです。
現代最強のメンタリストといわれています。
そんなダレンが使用しているテクニックが書かれた本となっており、本国で大ベストセラーとなりました。
後に、メンタリストDaiGoさんが日本向けに翻訳したものが、こちらの『メンタリズムの罠』です。
本を読んだ後、メンタリストになれるのか?
『メンタリズムの罠』を読んだ後で、以下のような考えがでてくるかもしれませんね。
もし、この本を読めばメンタリストになれちゃったりするのかな?
結論を言います。
メンタリストにはなることができません。
なんだよ!
じゃあ読むのやめるわ!
確かに、本を読んでメンタリストになれると思った人は、このページからこのまま離れても良いでしょう。
なぜ、メンタリストになれないのかはこちらの記事で解説していますので、ご覧ください。
今から本の構成内容を説明させていただきますので、興味のある人はもう少しお付き合いください。
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本の構成内容
メンタリズムの罠の本の構成は以下のようになっています。
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全部で6章の構成となっており、ダレンがパフォーマンスで必要な技術を章ごとに解説している内容になっています。
順番に簡単な詳細を説明させていただきます。
1章:幻想からの目覚め
こちらに関してはダレン・ブラウンの生い立ちが書かれており、テクニックに関する事はかいていません。
「ダレンというのは、こういう人か」という感じで、大まかに人物像が描かれている内容です。
2章:マジック
2章に関しては前半と後半に分けられます。
前半は実際のマジックの解説となっています。
例えばコインを使ったトリックの内容はこんな感じになっています。
読者に対してコインを用意するように指示 ↓ ダレンの言うとおりに実際に体験してみる ↓ コインマジックとは ↓ 詳しく解説 |
こういった感じで、コインの他にもカードを使ったマジックの解説など、マジシャンのパフォーマンスの初歩を学ぶことになっています。
(実際にマジックをやってみると、意外と難しいですよ。)
後半にかけては「マジックとはどのようなものか?」ということを根本的に解説した内容になっています。
メンタリズムはマジックの一種なので、基礎を理解しておくというのが2章の内容になります。
3章:記憶
3章は記憶術に関しての内容です。
記憶はマジックでも、それ以外でも重要な分野ですだと思います。
ダレン・ブラウンは数十個の無造作に選ばれた単語を数秒で記憶することができるのです。
一般人からすれば超人のように感じますよね。
しかし、ダレンはある工夫と方法でいくつもの単語を覚えているのです。
それが「関連付け法」「場所法」「かけくぎ法」という手法です。
その中のひとつ、関連付け法を説明します。
例えば以下の単語があるとします。
例なので単語数は短めにしますが、これを5秒で覚えてください。
散歩 コーラ キリン スマホ 新聞 兄 |
単語数が少なめでも、それぞれ無造作な単語なのと、覚える時間が短いので少し難しく感じませんでしたか?
ここで関連付け法を使用します。
関連付け法は簡単にいうと、こういった意味デス。
【関連付け法】 単語同士を関連付けて、視覚的なイメージで覚える記憶方法 |
先程の単語を前後同士で関連し、イメージをしていくとこんな感じになります。
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これが関連付け法の例で、なるべく単語同士の影響があるほうが記憶しやすいということです。
その他に単語でなく、桁が多い数字の記憶などを覚える技術も書かれているので日常生活でも使えることは間違いないです。
4章:催眠術と被暗示性
4章では催眠術の事が書かれています、
メンタリズムには人を操る方法として催眠術を用いることがあるのと、観客とのコミュニケーションをとりやすくする為のNLP(神経言語プログラミング)という技術について書かれています。
この章の流れとしては以下のとおりです。
【前半】
【後半】
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このような知識が無い初心者にも、なるべくわかりやすい言葉と文章で解説をしている感じですが、正直なことを言うと4章は専門的な内容が多いので初めは理解しきれない箇所がいくつもあると思います。
催眠術とNLPに関しての最低限の知識が書かれているので、深く理解を求める人はそれぞれの入門書を読んだ方がオススメだとおもいます。
5章:無意識のコミュニケーション
「無意識のコミュニケーションって何??」って思いますよね。
これは、人が持っている癖や反応を見極める技術です。
いわゆるボディランゲージ(体が発する信号)を読み取るということです。
メンタリストが相手の心情を探る技術のひとつです。
例えば、ストレスを感じた時に自分をなだめようと、自然に手を顔にあてるといった行動も無意識のコミュニケーションです。
ボディランゲージの記事も書いていますので、読んでみて下さい。
外見やしぐさなどから、どのような人物かを観察する技術が書かれています。
日常での対人関係にも使えるので覚えておくと便利です。
6章:反科学、疑似科学、まずい考え
さいごの章も前半と後半の2つの構成となっています。
前半は「脳科学」に精通する内容となっています。
人間の脳を騙すことで、目の前で超常現象が起こっていると感じさせるためテクニックが書かれており、いかに自分たちが思い込みで日々を過ごしているのかが痛感します。
非常識を常識と捉えているといった感じでしょうか。
メンタリストは人の思考を上手く操り、パフォーマンスをしているという内容が書かれています。
後半は「コールドリーディング」という技術について書かれています。
コールドリーディングは占い師やペテン師が使うもので、事前の準備をしないで相手の心を読む話術のことです。
このコールドリーディングを使うことで、相手の心情を探ります。そして、相手から自ら答えをだしてもらう話術ですので、難易度はかなり高いテクニックです。
本書で基本的なやり方、会話の流れを知ることができるので超基本的なことはこちらの本で知ることができます。
本を読んでのデメリット
一通り本の内容を伝えところで、まずはこの本を読むデメリットをお話します。
それはこちらです。
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詳しく解説させていただきます。
専門的な知識が多いので日常には不向き
全体的にメンタリストの技術であり、専門的な内容が多いため日常で使えるテクニックは本書では少ないと思います。
しかし、逆に言えばメンタリストには様々な技術が必要とされるので、メンタリストをあまり知らない方には新たな知識として得られるので、その点はメリットだと思います。
翻訳が少しわかりにくい
表現や文章が少しクセがあります。
まわりくどいと言いますか、「これはどういう事?」と感じることがあるので、読書に少し時間がかかるかもしれません。
本当にそういった表現なのかは、原書を英語文章を読んだことがないので何とも言えませんが・・・。
メリット
つぎにメリットをお話させていただきます。
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こちらもそれぞれ解説させていただきます。
1冊で様々な心理が学べる
本書のメリットは1冊で「心理学」「NLP」「ボディランゲージ」「記憶術」「催眠」「コールドリーディング」の知識を学べる事です。
普段生活している中で「今まで気が付かなかったことはこういうことかもしれない。」と気が付けるきっかけになると思います。
日常で使える技術もある
本書の中では全部を使うことは難しいですが、記憶術やボディランゲージでしたら日々の生活にも役にたちますし、相手とのコミュニケーションもとりやすくなると思います。
こういった心理術を学ぶことで私も自分自身のメンタル強化もできましたし、ストレスを感じなくなったのは間違いないです。
さいごに
さて、最後になりましたが『メンタリズムの罠』を読んだ後に、メンタリストにはなれないと言いました。
ここで覚えて頂きたいのが、メンタリストは本書で紹介した技術に、仕掛けやトリックを使ったパフォーマンスをする人です。
単純に心を操るというだけではメンタリストではないということです。
しかし、この本はメンタリズムの集合体としての素晴らしい本です。これだけの技術が必要なのかと感動しました。
全てを駆使するメンタリストは想像しただけで鳥肌がたちますね・・・。
内容は全体的に少し難しいかもしれませんが、今までにない心理本だと思いますので興味のある方は読んでみましょう。