こんな疑問を元ホテルマンの僕が解決します。
ホテルに宿泊する時に、名前や住所、電話番号を記入する紙を渡されますよね。
面倒なのに、何で書かないといけないのかなと感じたことがありますよね。
実は非常に大切な紙なのです。
今回はこのような内容で説明させていただきます。
記事の内容
- 紙の正式な名前
- どうして書く必要があるのか
- こういう時に活用される
- 実は契約書になる
では本題に入りましょう。
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紙の正式な名前
チェックインをする際に記入する紙の正式な名称はレジストレーション・カードというものです。
簡単に言うと宿泊カードや、宿泊名簿です。
最近では、紙を使わずにコンピューターを使ってチェックインするところも増えてきました。
しかし、まだまだ紙で記入するところは多く存在します。
記入の仕方はホテルによって違ってきます。
主に下記のパターンがあります。
- 名前や住所などを全て記入する
- あらかじめレジストレーション・カードに予約内容が書かれており、サインをする
- 紙を使わずに、予約情報を確認してチェックインをする
このように、ホテルによって全く違う記入方法になっています。
ホテルが使用している機械や端末によって変わってくるのです。
現地でチェックインする際にならないと、記入方法はわかりません。
どうして書く必要があるのか?
レジストレーション・カードは旅館業法というものがあって、宿泊者はホテル(旅館や民泊も含む)の宿泊名簿に記入しなくてはいけない決まりになっています。
つまり、名前や住所などを書く行為は法律で決まっているということです。
レジストレーション・カードは単純にお客様の情報を得るものでは無く、万が一の自体に備えて必ず保管をしなければなりません。
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レジストレーションカードは、こういう時に活用される
レジストレーション・カードは主に下記の理由で使われます。
- 災害時
- 感染病
- テロ
①災害時に利用する
もし、宿泊している時に地震や火事などが起こったとします。
ホテル側は宿泊している人の安否を確認しなければいけません。
人数や名前などの確認はレジストレーション・カードの情報が必要になっています。
②感染の対策
感染を具体的に言うと、食中毒やウイルス感染などです。
ホテルに感染した人が宿泊していれば、館内全体が感染している可能性がでてきます。
授業員だけではなく、お客様も感染しているかもしれません。
感染拡大を防ぐために、「誰が」「どの期間」宿泊をしていたかを調べる必要があります。
③テロ対策
テロの脅威から宿泊者の安全を確保する為です。
特に海外から来る宿泊者には、パスポートを提示してもらわないといけません。
ホテル側は本当に本人が宿泊するのか、パスポートのコピーを取らないといけません。
また、筆跡も確認しなければいけません。
レジストレーション・カードは契約書
レジストレーション・カードは宿泊者の情報を得る他にも、大切な内容になっています。
実は、単なる記入用紙ではなく契約書ということをご存知でしたか?
例えば、このような宿泊予約があったとします。
- 宿泊者はAさん1人
- 9月1日から1泊
- 部屋はシングルを予約
ホテルのチェックイン時間は15時、チェックアウトは翌日10時
つまり、9月1日の15時から9月2日の10時まではAさん1人専用の部屋ということですね。
ホテルと宿泊者は、お互い宿泊内容を確認して、同意した上で名前や住所などを書きます。
レジストレーション・カードが契約書になっているのです。
不動産をイメージしてもらうと、わかりやすいと思います。
賃貸の部屋を借りるときも、契約書を書きますよね。
それと同じです。
契約を破ってはいけない!罰金もある!
もし、シングル(1人用の部屋)に宿泊者以外の人を入れてしまったらどうなるのか?
結論、不法侵入になります。
宿泊期間中は1人で利用する事を契約しています。
宿泊者以外が部屋に入ってしまうと、罰金や警察に通報といった事が起こります。
決して、家族や友人であっても部屋に入ることは許されません。
どのホテルでも面会はロビーですることになっています。
契約した内容と違うことになりますので、気をつけましょう。
危険行為を防ぐ為
なぜ、レジストレーション・カード以外の人が部屋に入れないのか?
答えは、危険に繋がる行為を防ぐためです。
具体例を言いますと、以下の内容が当てはまります。
危険行為
- 暴力団への協力
- 闇取引
- 淫らな行為
- 他殺
①暴力団への協力
部屋で、裏社会の人たちの拠点などといった理由で部屋で使われる可能性があります。
お客様も危険にさらしてしまい、ホテルも営業ができなくなります。
②闇取引
暴力団への協力と似ていますが、麻薬を含めた危険な取引で扱われないためです。
上記と同様、お客様の危険やホテルの営業に影響が出ます。
③淫らな行為
部屋に異性を呼んで、売春行為をすることです。
シングルの部屋に呼ぶことは、先程言ったように不法侵入になります。
ホテル側は料金の請求、警察に通報や逮捕といった事をします。
④他殺を防ぐため
万が一、お客様の命を奪いに来ることも可能性はゼロではありません。
そういった事を守るためにも、宿泊者以外は部屋に入れてはいけません。
友人でも家族でもです!
お連れ様の名前も書かないといけない
2人以上、複数人で宿泊する際は全員の名前を書かないといけません。
まれに「代表者様のお名前の記入で良いですよ。」というホテルがありますが、間違いです。
代表者のみ記入するパターンは、団体の方たちが宿泊する時で、事前に宿泊者の名前をホテルに送っている場合です。
もし「代表者様のみの記入で良いですよ」と言うようなホテルは信用しないほうが良いです。
ホテルマンとしてお客様の安全管理をしていないからです。
余談ですが、お連れ様の名前を書きたくない人がいます。
書くように伝えると逆ギレする人もいます。
そういう人は高確率で良からぬ事のために部屋を利用しようとしているので注意です。
あとがき
単に名前などを記入する紙だと思っていたと思いますが、非常に重要な役割をしていることが伝わったと思います。
ホテルマンは観察のプロですので、怪しい人は見抜けます。
お客様の安全を守るためにも、レジストレーション・カードは大切です。
ちゃんと契約を守って記入するようにしましょう。
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今回は以上です。